骨粗鬆症
人生100年時代に「骨の貯金」を
― 骨粗鬆症を放置しないために:当院の骨密度検査(DEXA法) ―
骨は年齢とともに静かに弱くなります
骨粗鬆症は、骨の中身(骨量)が減り、骨がもろくなる病気です。
初期にはほとんど症状がなく、気づいたときには転倒や軽い衝撃で骨折…ということも少なくありません。
特に、背骨(椎体)や太ももの付け根(大腿骨頚部)の骨折は、長期間の入院や寝たきりの原因となり、生活の質を大きく下げます。
なぜ今、骨粗鬆症の予防が大切なの?
- 日本では、介護が必要になる主な原因の第3位が「骨折・転倒」です。
骨折は突然“自立”を奪います。だからこそ、折れる前の対策=骨密度の見える化が重要です。 - 高齢化が進む中、「人生100年時代」を健康で自立して過ごすためには、骨の健康維持=骨の貯金が欠かせません。
- 骨粗鬆症は症状なく進行するため、早期発見・早期対策が重要です。
骨密度検査(DEXA法)とは?
DEXA(デキサ)法は、微量のX線を使って腰の骨(腰椎)や太ももの付け根の骨(大腿骨頚部)の密度を測る検査です。
世界的に骨粗鬆症診断の最も信頼性の高い方法とされています。
簡便な検査として、手首の骨で骨密度を測定する方法もありますが、これでは不十分です。
手首の骨が折れると、痛みを伴い不自由ではありますが致命的になることは少ないです。
一方で、腰椎や大腿骨が折れてしまうと寝たきりの原因となり、全身の状態も崩れてしまい、致命的となってしまう可能性が高くなります。
そのため、正確な骨密度の把握にはDEXA法による検査が重要となります。
このような方は一度、骨密度を測りましょう
- 女性65歳以上、男性70歳以上
- 閉経後の女性
- ご家族に骨粗鬆症や大腿骨の骨折歴がある
- やせ型(低BMI)、喫煙、多量飲酒習慣がある
- 長期間ステロイドを服用している
- 糖尿病や甲状腺の病気がある
- 最近、背が縮んだ・背中が丸くなった・転びやすくなったと感じる
診断から治療までの流れ
- 問診 (病歴や生活習慣の確認)
- DEXA検査 (ベッドに横になるだけ)
- 骨密度の結果次第では採血
- 予防・治療の提案(食事・運動・投薬の必要性など)
費用について
骨粗鬆症の診断・経過観察のために医師が必要と判断した場合に行うDXA検査は保険が適用されます。
自己負担は保険割合に応じますが、3割負担の方で自己負担額は約1,300〜1,500円程度(検査のみの場合の目安)です。
最後に
骨粗鬆症は「気づいた時には遅い」病気のひとつです。
折れる前に骨密度を測ることが、将来の自分を守ります。
人生100年時代を、自分らしく元気に過ごすために—
一度、骨密度をチェックしてみませんか?